登山活動の開始TBCからC3へ
”下の氷河を通過し、ホワイトピークへ 前編” 3月2日 冷えびえとした朝である。 つれてきた山羊が雪の上をウロウロしている。 T峰の頂は雪煙をまきあげ、4,000mの高度さのある黒い 西壁にドウドウと音を響かせている。 それでもT峰をのりこえた太陽が やっと射す8時頃には暖かくなってきた。 ![]() TBC(3,700m)では荷物の整理に忙しい 昨日DC(デポキャンプ)までのルート工作に 行った先発隊によると、「下の氷河」の トラバースは雪崩の危険があるとのことで、 今日は定金、サムデン、石原、アン・プタが DCまでのルート偵察に行く。 3月4日 TBC(仮のベースキャンプ)の上手に石を積み 長いポールをたて、日章旗、ネパール国旗、大学旗をたてた。 そのポールからキッチンテントのポールまで 長いロープをかけ、それに赤、青、黄等の 小旗がとりつけられた。この下を通って 山に入れば安全であるということだ。 午後はシェルパ族の儀式にのっとり 安全祈願の式典を催す。 国王夫妻の写真をかざり、ヒノキの生木をいぶしながら サーダーの長いじゅもんが続く。 そして隊長、リエゾンオフィサー、登はん隊長、 サーダーのスピーチのあと、 小麦粉を互いにかけ合い、体にぬり合いして、 これからの安全を心より祈った。 ![]() TBC(3,700m)に集結した隊員シェルパ総員66名 3月5日 DCまでは、結局昨年通った「下の氷河」を トラバースするルートを使うことにする。 この氷河には、岩壁帯の上にかかる ツオーラポン氷河の末端がアイスフォールとなり、 それが崩落、落下するため雪崩の危険が多い。 トラバースするには細心の注意をはらい 氷河の下部を通ることにした。 ![]() 氷河のトラバース(4,000m地点)、雪崩を避けて急いでわたる 3月8日 「下の氷河」をトラバースし終え、 岩棚を一つあがったところにDCを設営する。 3月9日 DCの5人はBC(ベースキャンプ)にむけてルート工作を行う。 DC以上の岩棚は完全に雪におおわれ、 ダイレクトにアイスフォール下まで登る。 崩壊の少ない部分を選んでザイルフィックスをして、 ツオーラポン氷河上にあがる。 氷河上は雪が多く、クレッパスに注意しながらラッセルをし 昨年のBC(4,800m)に達し、フィックスザイルを1本デポした。 3月11日 定金、山崎、溝畑、サムデン、アン・プタ、ロプソンは DCよりアイスフォールまでのルートを修正する。 昨年のBC「地点」をさらに通りこしX峰のよく見える 広々とした氷河上4,900m地点をBCと決定した。 ![]() BC(4,900m)より、 ホワイトピーク(6,400m)からダウラX峰の稜線 ![]() アイスフォール帯の荷上げ。(4,500m地点) 3月14日 BCを設営し、石原、青木、ツェリン、テンバが入る。 3月15日 3日つづきの好天である。だいぶ春らしくなってきた。 BCから石原、市川、ツェリン、テンバがC1を往復する。 3月17日 定金、サムデン、山崎、ツェリン、テンバがC1に行き、 C1の位置を決定する。予定地点より 100m上部の5,400m地点で、 ロックバンドをのりこえるとホワイトピークよりの 支尾根が平たんになる広々した雪原状のところである。 BCも雪がふりつづく。気温は高い。 ![]() C1よりホワイトピークを望む <<登山記録へ戻る <<HOME |